おすすめ(1):マイコンと専用ICをつなぐ定番インターフェース I2Cの使い方をマスタできる
I
2Cインターフェースをもつ,気圧センサと加速度/ジャイロ・センサを搭載しています.マイクロSDカードは高速な書き込み/読み出しができる4ビット・シリアル・インターフェースのSDIOタイプを搭載しています.
おすすめ(2):AIスピーカの認識率を向上させるビーム・フォーミング処理をマスタできる
認識率の高い音声認識を行うには,周辺ノイズの除去や話者への指向性を高めるビーム・フォーミングなどの処理が必要です.このような信号処理を学習するために,4つのMEMSディジタル・マイクを搭載しています.リアルタイムの信号処理のために十分な性能とメモリをもつSTM32F4系のプロセッサを搭載しています.
おすすめ(3):インターネットに接続するプログラミングをマスタできる
IoTプログラミング学習ボードには,Wi-Fiモジュール ESP-WROOM-02を基板裏面に搭載しています.
処理時間の厳しい実時間での信号処理やデータ圧縮・伸長などの重い処理を行うメイン・プロセッサと,ネットワーク処理を行うプロセッサを分けることで,アプリケーションのシステム設計が容易になり,ともに安定動作するIoT環境が作れます.
おすすめ(4):ハイレゾ・オーディオになる
音声出力のため,ハイレゾにも対応できるD-Aコンバータやオーディオ・アンプ,イヤホン・ジャックを搭載しています.
おすすめ(5):Arduinoシールドを接続するためのコネクタを搭載している
Arduino仕様の拡張コネクタにより,キャラクタLCDやグラフィックLCDボードなど,安価なArduino用の拡張ボードを搭載できます.
おすすめ(6):カレンダIC“RTC”を搭載
STM32F405マイコンの内蔵RTCで,正確な時刻を取得できるように,RTC(Real Time Clock)の32.768kHzの水晶振動子を搭載しています.Wi-Fiネットワーク・モジュールを使って,NTPサーバから正確な時刻が取得できます.外付けでRTCバックアップ・バッテリを接続できます.
○ NTPサーバから正確な時刻を取り込んで表示
応用製作例(1):WAVハイレゾ音楽プレーヤ
マイクロSDカードに格納したWAV形式の音楽ファイルを読み出して再生します.SDカードに保存されたWAV形式のファイルの音楽PCMデータをI2Sインターフェースを通してD-Aコンバータに送る制御を行います.44.1kHz,16ビットのCD品質のデータだけでなく,96kHz,24ビットなどハイレゾ・データも再生できます.プログラムは全てArduinoで記述されています.SDカードやI2Sの制御などの難しい処理は,Arduinoのライブラリを使用しています.
応用製作例(2):MP3音楽プレーヤ
IoTプログラミング学習ボードのプロセッサの処理性能もってすれば,MP3形式で圧縮された音声データをマイクロSDカードから読みだしてリアルタイムにデコードできます.MP3デコーダはフリーのライブラリをArduinoから使えるようにライブラリ化しています.
応用製作例(3):インターネット・ラジオ
Wi-Fiネットワーク・モジュール(First Bee)を使用し,インターネット上でストリーミング配信しているMP3音楽データを取り込んで再生します.音楽データをマイクロSDカードの代わりに,Wi-FiモジュールからUARTインターフェースで取り込んでいる以外はMP3プレーヤとほぼ同じ構成です.
Wi-FiモジュールのTCP/IPの処理は汎用的な構成であるため,性能的に128Kbpsのビット・レートで配信しているサイトの聴取がせいいっぱいです.そこで,Wi-FiモジュールにESP-WROOM-02マイコンを使っている強みを生かし,TCP/IPの処理をチューニングしたラジオ受信専用のファームウェアにESP-WROOM-02のフラッシュを書き換え,320Kbpsで配信されている高音質なサイトの聴取も実験できるようにしました.Wi-FiモジュールのファームウェアはESP8266用のArduino環境で作成できます.
応用製作例(4):NTP時計
STM32F405マイコンに内蔵のRTCを動かしてカレンダと時刻を表示します.カレンダと時刻は,マイクロSDカードへのファイル書き込み時のタイム・スタンプにも使用できます.Wi-Fiモジュールがネットワークに接続されているときは,インターネット上のNTPから正確な時刻を取り込めます.
応用製作例(5):ビーム・フォーミング信号処理
音声の来た方向を8個のLEDで常時表示するアプリケーションを製作しました.4つのMEMSディジタル・マイクからの音声信号をSTMのビーム・フォーミング・ライブラリを使ってリアルタイムに処理しています.
○ ビーム・フォーミングのリアルタイム処理
これらの応用製作例については,9月14日に発売予定の書籍『定番STM32で始めるIoT実験教室』で解説しています.