Last Update 2024/08/01

野菜を自動仕分けするAIマシン製作奮闘記
IT農家のラズパイ製ディープ・ラーニング・カメラ

小池 誠 著
新書判 176ページ
定価1,320円(税込)
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2020年3月1日発行
好評発売中!
IT農家のラズパイ製ディープ・ラーニング・カメラ

 ディープ・ラーニング(深層学習)は,人間が自然に行うタスクをコンピュータに学習させる機械学習の手法の1つです.昨今のAI(人工知能)ブームを牽引している技術で,さまざまな業界で注目を浴びています.
 今までこういった先端ITとは少し疎遠だった農業でもディープ・ラーニングが活用され始めています.その背景として,農業就業者人口の減少や高齢化などの社会問題があり,その解決の一翼を担うかたちで最新のITを活用したスマート農業が注目されているからです.
 一見すると難しそうなディープ・ラーニングですが,オープンソースの開発用ライブラリや,無料で使えるクラウド開発環境が整備されているため,パソコンさえあれば誰でもすぐに開発を始められます.
 本書では,枝豆の選別とキュウリの等級判別を例に,ディープ・ラーニング開発を体験します.農作物の画像を撮り溜めて学習用のデータを作り,それをもとに畳み込みニューラル・ネットワークで学習モデル生成します.最後に学習済みモデルを小型コンピュータ・ボードのラズベリー・パイに組み込み,ディープ・ラーニング・カメラを製作します.
※ 本書は月刊『Interface』2018年1月号〜7月号,2019年3月号〜2020年1月号の連載「IT農家のディープ・ラーニング」の内容を再編集・加筆してまとめたものです.
雑誌のバックナンバーについて
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■PDF版
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目次

農耕機械の自動運転から大きさの選別,温度管理もお任せ!
イントロダクション だれでもプロ農家になれる「ディープ・ラーニング」


第1部 体験学習[基礎編]枝豆の選別

インストール不要! ブラウザ上で試せるGoogle Colaboratory
第1章 [ステップ1]学習済みモデルの開発環境を準備する

正答率UPのキモ! 撮影環境の準備から自動保存プログラム作成まで
第2章 [ステップ2]学習用データ「枝豆の画像」を集める

前処理してからファイル・フォーマットをそろえる
第3章 [ステップ3]枝豆の画像から学習&評価用データセットを作る

敵対的生成ネットワークGANで量産
第4章 [ステップ4]枝豆の画像を増やして学習データを拡張する

10種類の方法で新たな画像を生成する
第5章 [ステップ5]枝豆の学習データをさらに増やす画像処理テクニック

2粒莢と3粒莢を識別するニューラル・ネットワークを構築
第6章 [ステップ6]枝豆の画像から学習済みモデルを作成する


第2部 体験学習[応用編]キュウリの等級判別

キュウリに傷を付けずに複数本の等級を同時に判定する
第1章 [ステップ1]マシンの仕様を決める

実際にキュウリ等級判別マシンを動かしてみる
Appendix 1 ダウンロード・データを使ってラズベリー・パイをセットアップ

トリミングやサイズ変換,正規化して正答率UPを図る
第2章 [ステップ2]ディープ・ラーニングに使う画像に施す処理のあれこれ

該当箇所を切り出して,長さや表面積,太さを算出する
第3章 [ステップ3]学習用データ「キュウリの画像」の収集&前処理

Google TensorFlowでニューラル・ネットワークを生成
第4章 [ステップ4]学習済みモデルの作成

フィルタ数やサイズ,多層化,活性化関数などを最適化
第5章 [ステップ5]学習済みモデルをチューニングして正答率を上げる

学習済みモデルをラズベリー・パイに取り込む
第6章 [ステップ6]キュウリ等級判別マシンの製作

教師データ集めから高速化,見える化まで
Appendix 2 ディープ・ラーニングを効率良く行う工夫のあれこれ