素子数無制限!動作を忠実に再現!
電子回路シミュレータLTspice入門編
神崎 康宏 著
A5判 256ページ
CD-ROM付き
定価2,640円(税込)
JAN9784789836319
2009年3月15日発行
好評発売中!
LTspiceは,OPアンプやA-Dコンバータ,スイッチング電源ICなど,高性能なアナログICを手掛けるリニアテクノロジー社が,同社の顧客向けに提供しているSPICEシミュレータです.同社のウェブサイトからも自由にダウンロードでき,使用期間も使用可能な素子数にも制限がありません.
よく知られるPSpice評価版は,多機能な波形描画ソフトを備えますが,解析可能な素子数が最大でも10〜20個です.
LTspiceの持つ能力は,(1)素子数に制限がない.(2)実際のアナログICの特性を忠実に再現する複雑なモデルを多数組み合わせた回路を解析できる.(3)ICやMOS FET,LEDなどのディスクリート部品のモデル・ライブラリが豊富.(4)定数による特性の変化を捉えるパラメトリック解析.などなどと商用シミュレータと遜色なく,波形解析(過渡解析)や静特性解析(DC解析)はなんなくこなします.
【第10版はLTspiceXVIIに対応し,一部解説を修正しました.第10版のご購入を希望の方は,CQ出版Webショップ,もしくは書店にて「電子回路シミュレータLTspice入門編 第10版」とお伝えのうえご購入ください】
動作環境:Windows
目次(第10版)
第1章 LTspiceの入手およびインストール
1-1 LTspiceXVIIへの対応
1-2 アナログ・デバイセズ社のホームページから入手
1-3 ソフトウェアのダウンロード
1-4 ダウンロードしたLTspiceXVIIを実行しインストール
column 1-C LTspiceの技術情報の入手先
column 1-D 実際に利用するライブラリとサンプルはドキュメント・フォルダに
1-5 ドキュメント・フォルダにサンプル,ライブラリを複写
column 1-A オーバライトまたはアップデート
column 1-B LTspiceのバージョンの推移と本書の対応
第2章 LTspiceXVIIの初期画面
2-1 LTSpiceの起動
2-2 LTspiceXVIIの初期画面とメニューに用意されている機能
2-3 標準で用意されている主な部品
第3章 LTspiceを使ってみる(1) 回路図エディタの編集ツール
3-1 LTspiceでシミュレーションを行うには
3-2 ツール・バーから部品を回路図に配置する
3-3 回路図のデバイス,部品の回転や反転,配線などの処理
3-4 回路図のデバイス,部品の複写,移動など
3-5 配線後には接続の確認
第4章 LTspiceを使ってみる(2) 回路を作成する
4-1 CR回路の回路図を回路図作成画面で作成する
column4-A 起動しても利用できないアイコン
4-2 各デバイスの値を設定する
4-3 各デバイスの設定値,表示のみ編集する場合
4-4 シミュレーションの条件を設定し,実行する
column 4-B 数値のスケール単位
第5章 LTspiceを使ってみる(3) 汎用のOPアンプ・モデルでシミュレーションする
5-1 シミュレーションのための主な信号源
5-2 汎用OPアンプをコンポーネントから取り出す
5-3 はだかのOPアンプの周波数特性をシミュレートする
5-4 シミュレーションの実行と結果の表示
5-5 フィードバック回路を付加したOPアンプのゲインのシミュレーション
第6章 LTspiceを使ってみる(4) シミュレーション信号源の作成(1)
6-1 電圧源を各種の信号源として設定する
6-2 電圧源で設定したパルスを出力してみる
column 6-A 抵抗に流れる電流の方向と抵抗の両端の電圧差を直接測る
第7章 LTspiceを使ってみる(5) シミュレーション信号源の作成(2)
7-1 CRフィルタをシミュレートする
7-2 CRフィルタの周波数特性をAC解析でシミュレートする
7-3 信号源としての正弦波の設定
column 7-A SINEの設定項目
7-4 シミュレーション結果の表示とグラフの波形の取り扱い
column 7-B .Measureコマンドでシミュレーション結果を読み取る
第8章 ダイオードの動作と平滑化回路
8-1 ACアダプタのAC電源をシミュレート
8-2 ダイオードによる整流回路(ダイオードを1本使用)
8-3 グラフ表示のペインを追加
8-4 ダイオードによる半波整流回路に平滑回路を追加する
8-5 パラメトリック解析 特性値のパラメータを変化させシミュレートする
8-6 ダイオードによる全波整流回路
8-7 ブリッジ・ダイオードの全波整流回路で±安定化電源を作る
column 8-A 温度の影響を調べる
第9章 トランジスタの動作確認
9-1 デフォルトのモデルを利用する
9-2 実在のデバイスのモデルを利用する
9-3 電圧制御スイッチでトランジスタをオン/オフ
column 9-A トランジスタの電流増幅
第10章 トランジスタのSpiceモデルを追加し増幅回路をシミュレーション
10-1 リストにないトランジスタを利用するための三つの方法
10-2 回路図上に.Modelディレクティブで記述
10-3 Libファイルで.Modelを指定
10-4 トランジスタのリストにSpiceモデルを追加する
第11章 トランジスタのアナログ信号増幅回路(1)
11-1 トランジスタによる信号増幅回路
11-2 パラメトリック解析によるトランジスタ増幅回路の最適な動作点を調べる
column 11-A トランジスタによる1石発振回路
第12章 トランジスタのアナログ信号増幅回路(2)
12-1 モンテカルロ解析で部品のばらつきの影響を調べる
12-2 モンテカルロ解析の手順
12-3 モンテカルロ解析のシミュレーション結果
第13章 OPアンプによる増幅,発振,フィルタ回路のシミュレーション
13-1 OPアンプの増幅回路のシミュレーション
13-2 入力信号の大きさを変化させ出力の限界を調べる
13-3 OPアンプによる方形波発振回路のシミュレーション
13-4 FFT解析で方形波の周波数成分を確認する
13-5 方形波の高調波成分をフィルタで削除し正弦波を得る
Appendix A 新たなデバイス・モデルを.includeディレクティブで読み込む
Appendix B マクロモデルのシンボルを追加する
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