名前からすると,いかにもモデムの一方式のように思えるが,これはモデムではない.じつはXMODEMは通信プロトコルである.
データ・ファイルを一定の長さごとに区切られたブロックごとに番号をつけてエラー検出用のデータを付加して送信し,受信側ではエラーがないことを確認したうえで受信確認の符号(ACK)を返す.エラーがあったり規定時間内にブロックの受信ができないときは,未受信(NACK)を返すので,送信側はブロックを再送する.多くのパソコン通信ネットがアップ・ロードやダウン・ロードのためにXMODEMをサポートしている.電話網のような通信ネットワークでは,俗にいわれる混線や雑音混入の影響を受け,伝送エラーを起こすことがしばしばある.
まとまった大きさのデータやドキュメントのファイル転送を行う場合,この伝送エラーが問題となる.また,使用している通信ネットワークによっては,文字以外のデータを伝送すると,ネットワークが特殊な意味に解釈して動作し,トラブルを生ずることがある.