ウォッチドッグとは,番犬の意味である.すなわち,ウォッチドッグ・タイマとは,マイコンが正常に動作しているか否かをチェックし,異常動作を検出した場合には,異常の発生をCPUに知らせるため,直ちにCPUに割り込みをかける回路である.
マイコンの異常としては,いろいろな動作が考えられるが,マイコン・システムの正規の動作ステップが異常となる現象は暴走といわれ,マイコンがプログラムされたとおりに動作できない状態をいう.これは,プログラムの実行を定めているプログラム・カウンタがなんらかの原因で異常となり,正規のプログラム・エリア外をアクセスするときに生じる.
マイクロコンピュータの動作ステップやシステムの状態をモニタし,システムの正常動作をチェックするのがウォッチドッグ・タイマの目的である.