力率とは理論的には交流回路の電流と電圧の位相差φを使って,cosφで表したものをいう.ただし,実効電力Wと皮相電力V・Aとの比率W/(V・A)も同様に力率と呼んでいる. コンデンサ・インプット型整流方式を採用した機器では,たとえ電圧波形がサイン波であっても電流波形はパルス状となり,力率が悪い.その結果,AC商用ラインに50/60Hzの整数倍の高調波を含んでしまい,ノイズ障害などを引き起こす可能性がある. そこで力率を1に近づけるような整流方式が考案され,採用され始めている.