プロトコルで規定すべき要件である情報形式と伝送制御手順について特別な取り決めをしないで情報の伝送を行う方式である.送信側は回線が接続状態になっている条件のもとで任意の時点で送信を開始することができ,受信側では常時受信待機状態として通信を行う.このような通信方式を自走方式(フリー・ランニング方式)と呼ぶ.
フリー・ランニング方式では,全二重回線(同時に送信と受信ができる回線)を使った場合の異常検出方法として,回線異常の発生が送信/受信同時に発生するという仮定のもとに受信側の回線監視をしておき,受信回線の異常時に送信を停止するという手順が使われることがある.
無手順ではプロトコルで規定する要件についての厳密な取り決めは規定しないが,このように簡単な手順を付加することがあり,また無手順で伝送する情報を使用するプロセスにおいて,情報形式の規定や誤り発生時の回復手順などを準備するのが一般的である.