パラレルSCSIと同様にデイジイ・チェーンを基本としているが,ツリー状に分岐させることも可能である.機器間のケーブル長は最大4.5mまで許され,ホップ数は最大16段で最長72m(16×4.5)まで許される.ホット・プラグに対応し,転送速度は100M,200M,400Mbpsがあり,将来的には1Gbpsまで高速化するようである.これらの異なった転送速度をもつ機器を同一バスに接続することが可能である.
アイソクロナス転送に対応しているのでマルチメディアにも向き,ディジタル・ビデオ・レコーダのインターフェースとして使われている.
1986年にApple社がHDDのインターフェースとして開発を開始したシリアル・インターフェース規格.Fire WireあるいはHigh Performance Serial Busとも呼ばれる.正式規格化前は,P1394とも呼ばれていた.
転送モードは,データを送りたいときにバスの使用権を獲得して送信する非同期転送に加え,バスを流れる一定クロック信号(125μs)に合わせてリアルタイムにデータ転送するアイソクロナス転送をサポートしているのが大きな特徴である.
接続形態は,デイジイ・チェーン(最大16台),またはツリー状につないでいくブランチ接続(最大63台)で,管理はノードIDにより行い,すべてのノードが対等に動作する.したがって,任意のノード間でデータ転送が可能で,例えばディジタル・カメラからプリンタに対して,パソコンを介在せずに画像データを転送することも可能である.
ケーブルは6芯(4芯)のシールド付きツイスト・ペア・ケーブルであり,そのうち2本が電源用,4本がデータと制御信号用である.ケーブル長は,ノード間で最大4.5m,システムで最大16ノードが許され最大72mとなる.ホット・プラグに対応しており,そのつどネットワークが自動的に再構成される.
柔軟性と高速性を備えた仕様のため,パソコン用の各種周辺機器以外に,オーディオやビデオ製品用インターフェース(DV端子)として採用されている.また,電子楽器を制御するためのMIDIプロトコルなどを載せる動きもある.なお,ソニー(株)は新名称としてi.LINKを提案している.