マイコンによって力率改善回路やスイッチング電源を制御する
グリーン・エレクトロニクス No.13
ディジタル制御電源の実践研究
トランジスタ技術SPECIAL編集部 編
B5判 128ページ
定価2,420円(税込)
JAN9784789848435
2013年6月1日発行
好評発売中!
ディジタル制御電源とは,広義にはシリアル通信やパラレル転送によるディジタル信号を使って,出力電圧の設定を行うものや,複数出力のON/OFF制御,電源シーケンスの制御を行うものなども含まれます.しかしここでは,マイコンのプログラムによって安定化電源のフィードバック制御を処理するものに限定して,ディジタル制御電源とします.従来からあるアナログ方式のフィードバック制御では実現が難しかった特殊な電源装置,プログラムによるきめ細かい動作設定を可能としつつ,仕様変更などに柔軟に対応できる電源装置の設計が容易になります.最近では,ディジタル制御電源に特化したマイコンのラインナップも増えてきています.複雑化と多様化の進むパワー・エレクトロニクスの制御にこそ,マイコンの活用が必須の時代になってきました.
目次
ディジタル制御による電流高調波の抑制
第1章 dsPICマイコンを使用した電流臨界モードPFCの実験
■PFCの基礎
■臨界モードPFCの回路を製作して実験を行う
■臨界モードPFCの動作実験
高効率で低ノイズのスイッチング電源をマイコンで制御する
第2章 全波整流ハーフ・ブリッジLLC共振コンバータの設計と試作
■全波整流ハーフ・ブリッジLLC共振コンバータ
■全波整流ハーフ・ブリッジLLC共振コンバータの試作
■電源制御プログラムの設計
■試作電源の特性
専用マイクロコントローラAlligatorを使った
第3章 本格的フルディジタル制御電源の製作記
■ディジタル制御電源の普及を阻害する要因
■ディジタル制御電源の開発コンセプト
■設計した回路の説明
■調整治具に関する説明
Appendix-1 ディジタル電源用マイコン「アリゲータ」の概要
Appendix-2 評価と制御ソフトウェアの概要
■試作電源の動作評価
■ディジタル電源の制御ソフトウェアの概要
■コラム これからディジタル電源を開発する人へのアドバイス
dsPIC33FJを使用したディジタル制御スイッチング電源評価ボード
第4章 ディジタル電源スタータ・キットの動作実験
■ディジタル電源ボードはどのようになっているか
■降圧コンバータと昇圧コンバータを動作させてみる
■プログラムをビルドして実装する
■プログラムの設定値を確認する
■演算パラメータを確認する
特設記事
アダプティブ・ディジタル電源コントローラZL6105
アナログ制御を凌駕するディジタル制御電源
■概要
■ディジタル電源コントローラZL6105
Appendix-A 先進ディジタル電源技術の現状と特長
ディジタル制御によって高速応答と高効率を実現した
デバイス 最新のPOLデバイスをテストする
■PI33xxシリーズの概要と特性
■出力電圧の変動とその対策
■コラム POLとは
8ピンでハイ・サイド・ドライバを内蔵したLLCコンバータ用コントローラ
デバイス IRS2795シリーズを使用したLLC共振電源の設計
■IRS2795の概要と機能
■動作モード
■実装上の注意
■LLC共振ハーフ・ブリッジ・コンバータの動作
■トランスと共振回路の設計
■損失
■周辺部品と評価ボード
Vin=8〜30V,Vout=3〜16V,Iout=0〜2A
デバイス TO-220パッケージで簡単に使えるDC-DCコンバータ・モジュールMPM80
■レギュレータの種類
■DC-DCコンバータの設計法
■DC-DCコンバータを設計する際の注意点
■DC-DCコンバータ・モジュールMPM80