駆動方法から熱対策/可視光通信まで応用例が満載!
高輝度/パワーLEDの活用テクニック
トランジスタ技術編集部 編
B5変型判 320ページ
定価3,080円(税込)
JAN9784789841245
2008年5月1日発行
大変恐縮ですが,こちらの商品は品切れ重版未定となりました.
本書は特に,天井照明や間接照明,アクセサリとして利用されるパワーLEDと高輝度LEDの,点灯回路の製作方法を紹介します.
ひとくちにLEDを点灯すると言っても,その方法は一つではありません.なぜなら,入力電圧や出力電圧,出力電流,接続するLEDの個数や品種,機器の熱容量,バッテリの種類,コストなど,さまざまな条件が存在するからです.
本書の前半では,基礎的な事柄を徹底的に解説します.まずは,パワーLEDと高輝度LEDの特性を,実験をもとに理解します.次に,LEDを点灯する回路を系統立てて整理し,さまざまな条件下において安定して光らせる方法を検討します.
本書の後半には,製作事例を集めました.同じような外観を持つ照明であっても,その点灯回路は千差万別です.設計者が置かれた状況によって,選択するLEDの品種や駆動ICが違っており,どの事例にも納得させられます.
目次
はじめに
照明機器を設計するプロフェッショナルからアマチュアまで皆が注目!
第1章 高輝度/パワーLED活用のすすめ
高輝度/パワーLEDの活躍場所
LEDの基礎知識
パルス駆動,定電流駆動,電流フィードバック駆動など
第2章 実験しながら理解するLEDの駆動方法
電球との根本的な違い
LEDを電源に直接つなぐとどうなるか
実験しながら作る駆動回路
安定度と効率を高める工夫
その他,知っておきたいこと
順電圧のばらつきに対応して多数のLEDを駆動するために
第3章 高輝度LEDの特性と駆動方法
高輝度LEDの特性
複数のLEDを点灯させる方法
簡単なLED駆動回路
LEDドライバを作る
コラム PWM制御による無段階調光
発熱に配慮して効率良く駆動するために
第4章 パワーLEDの特性と駆動方法
定電圧駆動は不可能
パワーLEDの放熱設計
複数のLEDを効率良く点灯させるには
熱に変換する電流制御の限界
LED駆動回路のいろいろ
Appendix 高輝度/パワーLED一覧
たった1個でLEDの輝度を安定化できる
第5章 定電流ダイオード(CRD)の原理と使い方
CRDの基礎知識
CRDの種類と特徴
CRDを使うことによる利点
CRDを使ったLED駆動回路
AC100Vで直接駆動する回路の方式と特徴
第6章 商用電源を使ったLED駆動回路の実験
商用電源を使ったLEDによる電飾装置
LEDの特性
複数のLEDを接続する方法
商用電源でLEDを駆動する回路の実験
ヒューズやサーミスタ,コンデンサなどの定数を検証する
第7章 交流電源を使ったLED駆動回路の設計
LEDを使用する際に気をつけること
順電圧と順電流の関係をよく理解する
仕様書ではどのようにLEDの特徴を表現しているか
直列接続と並列接続
整流回路を利用してLEDを駆動する
LEDドライバ周辺部品の選定ノウハウ
シミュレータを利用しパワーLEDを複数個使用する際の放熱効果を見積もる
第8章 照明用機器におけるきょう体の放熱設計事例
仮仕様の決定
シミュレータを活用したきょう体の設計
光と色の関係からデバイスの各種パラメータまで
第9章 LED活用のための基礎知識
光の基礎知識
LEDの基礎知識
LEDの特性パラメータ
技術資料で使われる用語
LEDの技術資料を読む
LEDを使う際の注意点
コラム 高輝度LEDとパワーLEDの違い
定電流制御により高効率/多機能を実現する
第10章 パワーLED駆動用ICの特徴と動作実験
高出力LED駆動ICの種類
回路方式
LED駆動ICの動作実験
素子,電源,駆動回路の種類と選択方法
第11章 LEDを使った機器を製作する前に
LED素子の選択
電源の選択
駆動回路の選択
効率の検討
製作事例1…水中ライト
製作事例2…ミニマグライト
Appendix 電池1本で高輝度白色LEDを光らせる簡易回路
LED駆動用IC「LT3477」で3WLED5個を駆動
第12章 パワーLEDを使用した屋外灯の製作
使用するパワーLEDの特徴
パワーLED駆動用IC「LT3477」を使いこなす
カレント・ミラー回路を利用しCRDの数を減らした
第13章 高輝度LED48個を搭載した小型集魚灯の製作
電子化が進む釣り道具
集魚灯の仕様
LED駆動回路の設計
製作してみよう
0ルクスからの輝度コントロールが可能
第14章 高輝度パワーLEDを使った天井照明器具の製作
なぜLEDで照明器具を作るのか
使用したパワーLEDの特徴
設計の前に仕様書をチェックする
LED実装基板の製作
放熱を考慮する
60個のLEDをどのように接続し,駆動するのか
LEDのドライブ回路
実際に照明を製作する
動作電圧が数V〜数百Vと広い駆動ICが勢ぞろい
第15章 交流電源から直接駆動できるLED照明の製作
CL2を使用したLED電球の製作
SR03を使用した小型LED電球の製作
HV9910を使用した4WのLEDランプの製作
コラム 商用電源で動作する回路を評価するときの注意点
Appendix 自動昇降圧LEDドライバHV9930の評価
入力電圧が141Vと高いLEDドライバ「BP5843/42」の試用レポート
第16章 交流電源から直接パワーLED数個を駆動する
多数のパワーLEDを駆動する場合
数個のパワーLEDを駆動する場合
照明だけではない,くふう次第で用途はさまざま
第17章 テール・ランプ,懐中電灯,UVライトをLED化する
テール・ランプのLED化
1Wの白色LEDを使用した懐中電灯
5個のUVLEDを駆動する紫外線ライト
PICマイコンからMOSFETを最大2.5Aでパルス駆動する
第18章 LED調光器に見る大電流駆動回路
LED調光器に求められる条件
製作するLED調光器の仕様
調光器の回路設計
プリント基板の製作
プログラムの制作
調光器の組み立て
実回路を元にした高速化の検討から可視光通信の可能性まで
第19章 可視光通信,送信機/受信機における課題と克服のヒント
街灯や天井照明が固有のデバイスIDを持ったら
固有IDを持つためのルールづくりをする団体
送信機の設計事例
送信機の高速化検討
受信機の設計事例
受信機の高速化検討
コラム すでに利用されている可視光通信
Appendix ディジタル・データの符号化方式
V-Fコンバータ「LM331」で音声をFM変調し,自作回路で復調した
第20章 写真立てをライトアップする高輝度LEDに音声信号を重畳する
音声信号を光で送るためのくふう
送信部の構成と動作概要
受信部の構成と動作概要
製作上の注意点と今後の課題
光の基礎知識から測定に関する規格や測定システム例まで
第21章 LEDモジュールの明るさ測定のヒント
光および色の基礎
光および色の測定方法
測定に関する規格
索引