徹底図解 トップ・エンジニアを目指してスタート・ダッシュ!
TRSP No.99 ディジタル・オシロスコープ活用ノート
トランジスタ技術SPECIAL編集部 編
B5判 160ページ
定価1,980円(税込)
JAN9784789837606
2007年7月15日発行
好評発売中!
プリント基板の上に並べられた電子部品は静かにたたずんで,耳を澄ましてもなんの音も聞こえてはきません.しかし,その中では私たちの眼には見えない電気信号がものすごいスピードで動き回っています.電子回路設計の醍醐味は,この眼に見えない電気信号を自在に操り,生活に役に立つ装置を作り上げるところにあります.
オシロスコープは,眼に見えない電気信号をディスプレイに映し出してくれる診断装置です.最近は,ディジタル化によって多機能化と低価格化が進み,容易にこのすばらしい測定器を入手できるようになりました. 特集では,現代の電子回路開発に欠かせないディジタル・オシロスコープとプローブの使い方を詳しく説明します.より確からしい波形を観測するために必要なオシロスコープとプローブのしくみも解説します.
目次
電子回路開発のための必需品
第1章 オシロスコープは電気信号を見る道具
1-1 電子回路の動きを見るところから始める
1-2 電子回路の診断装置はこんな格好をしている
1-3 電気信号のふるまいをディスプレイに映し出す
1-4 習うより慣れろ
測定ターゲットに合ったオシロスコープを選ぶ
第2章 ディジタル・オシロスコープの適材適所
2-1 堅牢で野外の厳しい環境下でも安心して使える
2-2 まれに発生する異常波形も捕らえる
2-3 テスタで物足りなくなったら
2-4 1台二役!アナログとディジタルを一度に観測
2-5 アナログ・オシロスコープの長所を兼ね備えた
2-6 パソコンの液晶モニタ・ディスプレイに表示
2-7 専用のプローブで高速信号の姿を確実に捕らえる
信号を捕らえてオシロスコープに伝える聴診器
第3章 プローブの基礎知識
3-1 ターゲットの動作に影響を与えることなく確実に信号を伝える
3-2 信号のタイプに合わせて選ぶ
3-3 信号の波形を正しく評価するために
3-4 調整されていないプローブを使った観測には意味がない
表示波形の拡大/縮小から振幅値の読み取り方まで
第4章 ディジタル・オシロスコープの基本操作
4-1 オシロスコープの動作状態や波形が表示される情報窓
4-2 波形のディテールを観測するための基本
4-3 限られた波形表示部をめいっぱい使って観測
4-4 データの比較や資料作成に役立つ
4-5 目盛りと垂直軸感度,そしてプローブの設定で決まる
4-6 周期を読み取り逆数を取る
4-7 波形の電圧値や時間の測定を補助してくれる
4-8 二つの信号の位相差や周波数比を図形で確認する
4-9 表示をコントロールする
内蔵の波形蓄積メモリを操る
第5章 表示波形を安定させるトリガのテクニック
5-1 オシロスコープの登竜門
5-2 オシロスコープの内部でどんな働きをしているのか
5-3 表示の設定と入力チャネルの選択
5-4 もっともよく利用する
5-5 方形波を確実に捕まえたいときは
5-6 アナログ・ビデオ信号を捕まえたいときは
5-7 単発信号を捕えたり垂れ流し表示する方法
周波数分析からパソコンによる制御まで
第6章 ディジタルならではの便利な機能
6-1 FFT解析機能を使って周波数分解
6-2 差動信号の観測などに威力を発揮!
6-3 電力波形の観測などに利用する
6-4 アベレージング機能や帯域制限機能を駆使する
6-5 ハード・ディスクに保存したりExcelでデータ整理
6-6 BASICやCでプログラミング
6-7 目視よりも高精度&手間要らず
6-8 モデル波形と実測波形を重ね描きして一発チェック
6-9 温度や経時変化による特性のずれを見つけ出して元に戻す
測定器は万能じゃない!
第7章 誤差の原因や測定限界
7-1 オシロスコープの入力インピーダンスやプローブのグラウンド・リードが影響する
7-2 オシロスコープにも周波数特性がある
7-3 表示部にも誤差要因が潜んでいる
7-4 偽の表示波形にだまされないために