基礎・原理からよく理解するための
はじめて学ぶディジタル・フィルタと高速フーリエ変換
三上 直樹 著
B5変型判 196 ページ
定価2,420円(税込)
JAN9784789830881
2005年5月1日発行
好評発売中!
通信,音響,音声,画像,メカトロニクス,医用,計測,制御などの幅広い分野で,必要不可欠の基盤技術であるディジタル信号処理技術の基礎を,入門者向けに,ていねいに解説しました.
ディジタル信号処理の大きな柱となる高速フーリエ変換とディジタル・フィルタを中心に説明しています.
ディジタル信号処理で扱う信号は,音声/音響信号のような1次元信号のほか,静止画像のような2次元信号,動画像のような3次元信号など,高次元の信号もあります.が,2次元以上の信号を扱う場合も1次元信号に対する考え方が基本になり,それがわかれば2次元以上の信号の扱いは容易になるので,扱う信号を1次元信号に限定して解説しています.
目次
はじめに
第1章 ディジタル信号処理とは
1.1 ディジタル信号処理とは何か
1.2 ディジタル信号処理の応用分野
1.3 なぜディジタル信号処理か
1.4 ディジタル信号処理システムとDSP
1.5 簡単なディジタル・フィルタ ― 移動平均 ―
第2章 アナログ信号からディジタル信号へ
2.1 ディジタル信号処理システムと信号
2.2 アナログ信号の標本化と量子化
2.3 標本化定理とエイリアシング
Column A アナログ信号の再生
Column B 標本化定理とアンチエイリアシング・フィルタ
付録2.1 標本化の数学的な表現
第3章 離散時間システムの基礎
3.1 差分方程式
3.2 離散時間システムのブロック図による表現
3.3 ステップ応答
3.4 伝達関数と周波数応答
3.5 簡単なディジタル・フィルタとその周波数特性の例
3.6 伝達関数の極・零点配置と周波数特性
3.7 離散時間システムの構成
Column C 差分方程式とアナログ電気回路
Column D オイラーの公式
Column E 周波数特性表示における横軸の周波数表現について
付録3.1 シグナル・フロー・グラフ
第4章 z変換と離散時間システム
4.1 z変換
4.2 逆z変換の計算方法
4.3 z変換の応用
4.4 伝達関数とインパルス応答
Column F z変換とラプラス変換の関係
Column G 線形性と時不変性
Column H 伝達関数と周波数応答の関係
第5章 ディジタル・フィルタの構成法
5.1 フィルタに関する基礎的事項
5.2 FIRフィルタとIIRフィルタ
5.3 FIRフィルタの構成法
5.4 IIRフィルタの構成法
Column I 再帰形のFIRフィルタ
Column J 直線位相特性
Column K 格子形FIRフィルタの係数を直接形の係数から求める方法
Column L 格子形IIRフィルタの係数を直接形の係数から求める方法
第6章 ディジタル・フィルタの設計
6.1 FIRフィルタの設計法(窓関数法)
6.2 FIRフィルタの設計法(Parks-McClellan法)
6.3 IIRフィルタの設計法(双一次z変換法)
Column M アナログ・フィルタの伝達関数
付録6.1 ディジタル・フィルタ設計プログラム
第7章 ディジタル・フィルタにおける誤差とその対策
7.1 標本化に起因する誤差とその対策1
7.2 有限ビット幅に起因する誤差とその対策
第8章 信号の発生方法
8.1 正弦波の発生方法
8.2 正弦波発生法の応用
8.3 白色雑音の発生方法
第9章 離散的フーリエ変換とFFT
9.1 離散的フーリエ変換(DFT)
9.2 高速フーリエ変換(FFT)
Column N フーリエ級数展開とDFTの関係
Column O 負の周波数
第10章 FFTの応用
10.1 スペクトル解析への応用
10.2 FIRフィルタ処理の高速化への応用
10.3 相関関数の高速計算への応用
Column P 窓関数のスペクトル
第11章 さらに進んだディジタル信号処理
11.1 複素信号処理
11.2 適応フィルタ
Column Q 離散的理想ヒルベルト変換器
Column R ディレイ・フリー・ループ
索引